医科におけるIVC治療の意義
抗酸化剤という言葉を聞いた事がありますか?
リンゴを半分に切ってそのまま置いておくと、切った面が茶色に変化します。
しかし、レモンジュースを少し掛けておくとそれは起きません。
この茶色の変化が酸化で、これを食い止めているのがレモンの中に含まれているビタミンCです。
この場合ビタミンCは酸化を食い止める「抗酸化剤」として働いています。
この酸化を食い止める反応を還元といいます。
ビタミンCは自らが酸化されることで、色々なものを還元することができます。
また、酸化したビタミンCはほかの還元物質と出会う事で還元され、復活することもできます。
ビタミンCは化学名をアスコルビン酸といいますが、多くの人はこれを「ビタミンC」と呼びます。
その理由は、ビタミンの定義が、ごく少量で効果を発現する物質だからです。
実際、かいけつ病に対しては、少量のビタミンCが助けになります。
癌に対してはどうでしょうか?
確かに少量のビタミンCはがんの予防になるでしょう。
しかし、実際に発症したがんの治療には少量のビタミンCでよいのでしょうか?
私たちはがんの治療には大量のビタミンCを使用します。
ビタミンCは少量で使う場合、抗酸化剤としてい働きますが、大量で使う場合、抗酸化剤および酸化剤の両方として働くのです。ココが、まだまだ多くの腫瘍専門医が知らないビタミンCの新しい効果なのです。
高濃度ビタミンC点滴はこのビタミンCの新しい効果を実現するために最適な手段といえるでしょう。
たいていの動物はビタミンCを合成できますが、人と他の霊長類はこれを合成できません。よって、ビタミンCの合成能の損失は、人と霊長類動物の共通の祖先で起こったのでしょう。この突然変異が起こったのは2500万年前と推測されます。
モルモットや一部のこうもりが合成能を失ったのは、おそらくビタミンCを十分含む食物が摂取できる環境内で生息していた集団の中で突然変異が起こったせいでしょう。
ではなぜ他の多くの動物ではほかのビタミン合成能力は失ってもビタミンCを合成する機能だけは失わなかったのか。
答えは、最適な健康のために、普通に緑色植物から得られるよりもずっと多用のビタミンCが必要とされているからです。
動物がビタミンCを余分に必要とするのはコラーゲンの合成のためと推測されます。このたんぱく質は動物には大量に存在するが、植物には存在していません。
多くの動物がビタミンC合成能を失わないでいるという事実は、ふつうに食物から得られるビタミンCの供給量だけでは適正量に足らないことを示しているのです。
高濃度ビタミンC点滴治療は人にとって最適なビタミンCを供給できる有用な手段です。
自然界では怪我をすることも病気になることもあります。
しかし、体にはそれを癒すシステムが備わっています。
健康とは酸化還元のバランスがとれている状態です。
怪我、感染、ストレスでバランスが崩れると、人間はそれを治す為に様々な信号が発生するのですが、その過程で酸化が起きます。
それに伴っておこる複雑な回復のプロセスのことを炎症といいます。これらが全てバランスがよく行われ、しかも栄養状態が充分な場合にはきちんと修復が行われます。
だから、癌に対する治療では酸化還元バランスを回復することが不可欠なのです。化学療法に代表されるように、腫瘍細胞を殺すとなると強力な酸化プロセスが必要になってきます。しかし、その一方で、炎症やサイトカインのコントロールには抗酸化物質が必要なのです。
高濃度ビタミンC点滴治療はその全てを満たす理想的な治療です。
全てのがん患者さんの治療に出来る限りビタミンCを補給することをお勧めいたします。
この簡単な方法ががん治療全体の成績を劇的に向上させるでしょう。
なぜなら、それはがんに対する患者の抵抗力を増強するばかりでなく、がんの治療の合併症からをも患者を守ってくれるであろうからです。
歯科におけるIVC治療の意義
IVC療法はこれからの歯科医師が身につけるべき必須のテクニックです。
1.IVC療法は歯科治療との相性が抜群に良く、
従来の歯科治療に併用すると非常に良い結果をもたらす。
2.IVC療法は歯科医師自身が受けるべき最も必要な治療である。
今ではほぼどこの歯科医院でも歯科インプラント治療が受けることが可能な時代になりつつあり、逆に歯科開業医にとって歯科インプラントは必須の診療科目となっております。
しかし思い起こしてみるとつい20年前にはインプラント治療の是非が真剣に議論され、賛否両論ぶつかり合っておりました。
歯科インプラントがここまで普及することを誰が予想したでしょうか?
患者側からの義歯(入れ歯)よりも違和感なく快適によく噛めるものへのニーズの
高まりや、先人歯科医師たちの努力により現在の状況が確立してきたものと考えます。
しかし、今では安全性が確立されたインプラント治療ではありますが、
今後のニーズとして患者側の心理として「もっと痛くないように腫れないように」などの
現在のインプラントのマイナス面が改善されないか、
との要望が高まってくるのではないでしょうか?
私のクリニックでは数年前よりインプラント治療時にIVC療法を併用することで
非常に良い結果と、患者さんからの好評を得ております。
IVC療法は「痛くない、腫れない、治りが早い、インプラント治療」が可能となります